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ベトナムのこと

最近、ベトナム人のチャット友達ができた。

先日、ベトナムの新聞を日本語訳にした文章の添削をした。
そのベトナム人Cさんのご主人は、日本語の翻訳を仕事にしていて、子どもは女の子が一人いると言う。

日本にもベトナム料理のレストランがたくさんあり、私も妻もエスニック料理が好きなので、都内で音楽を聴いた後など、ベトナム料理を食べることがある。
ベトナムのコーヒーも独特の香りがあり、好きである。

インターネットで、ベトナムに関するシンポジウムの記事を読んだ。
ベトナム戦争は終わっていない〜30年後の枯れ葉剤被害と国際支援の現状〜
ベトナム枯れ葉剤/ダイオキシン問題 PDF

この文章は、明治大学国際平和研究所訪問研究員 ミー・ドアン・タカサキ氏が書いている。

この問題は、私が以前から気になっていたことなのでこの文章から抜粋する。

”ダイオキシンは無色または白色の固体である。融点は295℃、分解点500℃。
水には溶けにくく、油脂に溶けやすい。ヒトや動物からも、乳汁、血液、体組織とくに脂肪組織から検出されている。

中略

WHOによれば、世界の人々すべての平均ダイオキシン量を(表4)に示したが、脂肪1kg当たり20ナノグラム TEQ(体重70kgの成人で150ナノグラム)程度である。
南ベトナム中部でその値が最高を示しているのも、ここが作物を枯らすために枯れ葉剤を大量に撒かれた地域だったからである。
ダイオキシンが一度人体内に摂取されると、その量の半分が体外に排出されるのに(半減期)7.1年かかる。
しかし、多くの場合にそれは9.6年ともいわれる。
つまり、いちど汚染されると10年経ってもまだ半量のダイオキシンが体内に残留している、ということである。

中略

ベトナム人の血液中のダイオキシン濃度は地域によって異なる。
1991年から1992年にかけ、2,720人のベトナム人を対象として別のアメリカ人科学者によって行われた研究では、ベトナム北部の人々の血中ダイオキシンが2.2pptであったのに対し、中部や中部高原地域では13.2ppt、南部では12.9pptであった。
しかし、ダイオキシン濃度は同じ地域でも均一ではない。
ベトナム中部のダナンでは最高値19pptの人があったが、パンランでは2.9pptであった。
ドンナイとビエンホア(28ppt)、ソンベ(32ppt)、メコンデルタのハウジャン(33ppt)などはオレンジ剤を大量に散布された地域なので、基準値(10ppt)の3倍も高い濃度のダイオキシンが残留している。

食料品中のダイオキシンレベル
2003年にアーノルド・シェクター教授らはベトナム南部ビエンホアの動物サンプルについての研究結果を報告した。
そこはオレンジ剤の貯蔵施設のあったところで、それが残留していると思われる。
彼らはビエンホアの市場でアヒル、魚、カエル、ニワトリ、ブタ、ウシのサンプルをそれぞれ2〜3件ずつ採集し、それをドイツへ送って測定した。
その結果は、アヒルのダイオキシン濃度が最も高く(331ppt)、ウシが最も低かった(0.08ppt)。魚が0.2ppt、
ニワトリが0.03〜15ppt、ブタが0.86〜1pptであった。
ベトナムには雨季と乾季がある。
4月から10月の間は雨と洪水によって土壌や大気から物質が川へと流され、やがて太平洋へと注ぐ。
アヒルは陸と水の両方に棲み、その体には他の家禽や家畜よりも脂肪が多い。
アヒルのダイオキシン汚染が極端に高いことも十分ありうることといえよう。
ちなみに、ブタ、ウシ、種々の魚や両生類はダイオキシンについては安全といえる。
シェクター教授はアメリカのテキサスとカリフォルニアでベトナムから輸入された魚類についても研究したところ、バサ魚の20サンプルすべてから少量(0.01ppt)のダイオキシンが検出されたが、ベトナムからアメリカに輸入された魚類は安全であるという結論であった。
500pptのダイオキシンレベルだとがんの原因となると考えられている。

ヒトのダイオキシン汚染
2002年3月に、オレンジ剤/ダイオキシンのヒトの健康と環境への影響に関するアメリカ合衆国ベトナム合同科学会議がハノイで開かれた。
ベトナム復員軍人会 VVAのオレンジ剤/ダイオキシン委員会の全国委員長であったポール・サットンはこの会議における演説で、ベトナム帰りのアメリカ人兵士の中に皮膚炎や肝臓病や、肺や腸など軟部組織のがんが異常な高率で発生していることを述べた。
また「オレンジ剤に曝露したベトナム帰還兵の子どもたちに異常に多数の先天障害が見られる。
これら帰還兵の多くの者が血液中のダイオキシン濃度が高い。」
サットン自身もベトナムから復員したあとに生まれた子どもたち3人に先天性障害がある。

中略

ホーチミン市の産科病院のカナダ人とベトナム人科学者によって1978年以来長期にわたっておこなわれた研究によれば、アメリカ空軍の枯れ葉剤貯蔵庫の置かれた「ホットスポット」を除いて、現在ベトナム全体のダイオキシンは日射と雨期の洪水や降雨のおかげで消失している。
ベトナムは河川や泉や運河に恵まれた国であり、この毒物も散布された後、大気や海洋へと洗い流されたのである。ダイオキシンはまた、20年の間に自然分解したものもありうる。
枯れ葉剤が散布されてから34〜43年が経過しているが、ベトナムの人々はこれからはダイオキシンの惨害を免れたもっと安全な暮らしができることを望んでいる。
ベトナム人の80%は農村部に暮らし、そのほとんどで井戸水が飲料水となっているので、地下水汚染はもっとも重要な問題である。

障害をもった子供たち―世代を超えるオレンジ剤被害

WHOによれば、オレンジ剤に起因する病気に苦しむベトナム人は480万人にのぼる。
100万人が高度の汚染を被り、そのうち70万人は障害を持つ子どもたちである。
そのうち、15万人の子どもたちが知的発達の遅れや視聴覚その他の障害を持っている。
その41%以上が日常生活を自立しておくることができず、53%が貧困線以下の生活である。
この数が政府による生活と保健の援助の対象として大きな問題である。
そのうえ、戦争の傷跡の記憶とオレンジ剤による家族の苦悩が、戦後いつまでも続いている。
南ベトナムの辺境地域では労働力の不足のためにずっと貧困が続いており、この地域の村々では3分の2の人びとがオレンジ剤による病気に苦しんでいる。
革命ゲリラの根拠地であったカイクュオイ、ニンタンロイ、バクリエウ省のホンダンなどはオレンジ剤によって破壊された典型的な地域である。
1992年にドイツの協力機関によってバクリエウ省ホンダンの住民50人の血液と脂肪のサンプルの検査が行われたが、その結果、血液中のダイオキシンの TEQ(毒性当量指数)が対照と比較して高いことがわかった。
人口5,800人のホンダンにおいて1980年以後、オレンジ剤に起因するがんで死亡した人だけで629人にのぼる。”


以上は、論文からの抜粋である。
インターネット上のPDFファイルは、管理者の都合で消えてしまうことがあるので、自分自身のメモとして一部を掲載した。


国際的基金により、様々な救援活動が行われているが、ベトナム人のチャットフレンドCさんのような一般の主婦は、ダイオキシン問題に対して、どれほどの情報を持っているのか気になった。

ベトナムで、大学まで教育を受けた方などは、これらの問題について情報を持っているだろう。
しかし、貧しい生活をしている人は、情報を持たず、ある日突然健康被害に襲われるのではないだろうか。
ベトナム政府や国際機関の更なる情報公開と、救援活動を期待したい。

デリケートな問題なので、チャットの時に話題にできないが、Cさんご夫妻が、このブログを読んでいたら、定期的に血液検査などして健康管理をしていただきたいと思う。

戦争の傷跡は今でも癒えない。
日本の原爆被害者の方々も未だに苦しみを抱えている。






























at 11:27, chile-holic, 日記

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